LocoMoco LIFE

シエナウインドオーケストラ クラリネット奏者 飯島泉のブログ

フィンジのクラリネット協奏曲

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日々アクセス数が伸びていて、なんだかこんなくだらないブログ内容で申し訳ないなぁと思っています。
最近料理ネタばかりだったけど、たまにはアタシの音楽感をウザウザぶつけちゃったりしてみようかなと思います。
ちょっぴりマニアック内容ですが、ご興味ない方ごめんなさい。

クラリネット協奏曲』で誰もが知ってる代表的な作品と言ったら『モーツアルト』『ウエーバー』。
他にも、シュターミッツ、シュポアコープランド、フランセ、、、まだまだあるけれど、巷で演奏されるものは大体決まってる。
今日はちょっぴりマイナーな、イギリスの作曲家『ジェラルド・フィンジ(1901-1956)』のクラリネット協奏曲を取り上げてみようかなと思います。
最初聴いた時には取り立ててどうも思わなかったけれど、2〜3年前に改めて聴いた時に、美しく果敢なく切なくて、もの悲しく優しくて、涙が込み上げて暫く抜け出せなくなってしまいました。
曲としては決して上出来な作品とは思えないけれど、シリアスで惹かれてしまう楽曲です。

フィンジは白血病で54歳にしてこの世を去っていますが、作品は40曲くらいしか残されていません。
自らの手で作品を破棄してしまったり、作曲するのが大変遅かったことでも知られています。
幼い頃に父を、幼少期に三人の兄を、信頼する師を相次いで亡くし、心に大きな痛みを伴い、自らも病気に苦しんできました。
都会の喧騒を嫌い、イギリスの自然溢れる田舎で穏やかに暮らしていたそうです。
そんな背景からか、フィンジの曲には死の懸念があるようにも、でも絶望的ってわけではなく、希望の光、生気、大きな幸福を感じるように思えるのです。
決して派手ではなく、盛り上がりもなく、終始穏やかなコンチェルト。
正確には、オーケストラよりも小さな編成の弦楽オーケストラのために書かれています。
オケではなく、弦楽というのが、むしろ心地良いように思えます。
秋の夜長に、ロバート・プレインで『フィンジのクラリネットコンチェルト』是非聴いてみてください。


フィンジの『チェロ協奏曲』もなかなか素敵ですよ。
未完成のピアノ協奏曲の第二楽章を独立させた『エクローグ』という曲も素敵です。